身近な病気

結膜炎とは?種類と症状について アレルギーが原因の場合も

身近な病気 2018年10月31日

1031結膜とは、上下のまぶたの裏、眼球の表面(眼瞼)から、眼球全部の白目までを覆っている膜の名前です(左図参照)。結膜炎とは、この結膜が何らかの原因により、炎症を起こすことをいいます。結膜は、目を開けている間、常に外部にさらされています。また、常に目の中は湿っているため細菌が繁殖しやすい環境となっています。結膜炎は失明する病気ではありませんが、合併症を起こすことにより視力に影響がでる場合があるためご注意ください。

 

結膜炎の種類

一言に「結膜炎」といっても様々な原因があります。特に、人に感染するもの、しないものがありますので注意が必要です。

【感染する結膜炎】

①細菌性結膜炎

様々な細菌が引き起こす結膜炎です。

②ウイルス性結膜炎

様々なウイルスが引き起こす結膜炎です。次の3つが特に有名です。

流行性結膜炎(はやり目)

咽頭結膜熱(プール熱)

急性出血性結膜炎

 

その他、クラミジア結膜炎など

 

【感染しない結膜炎】

アレルギー性結膜炎

アレルギーが原因の結膜炎です。体内に異物が入った際に反応する免疫機能が過剰反応するために起こります。花粉、ハウスダスト、食事などが原因となります。春季カタル、フリクテンなどが有名です。

 

結膜炎の症状

結膜炎の種類により、症状に違いがあります。

①細菌性結膜炎

結膜が充血し、目やにやまぶたの腫れが発生します。

②ウイルス性結膜炎

細菌性結膜炎よりも症状は強く、結膜だけでなく、のどなどでも炎症が発生しやすくなります。目の充血や目やに、目の中の異物感、まぶたの裏にブツブツが発生する、耳付近やのどのリンパの炎症、高熱などの症状が表れます。

③アレルギー性結膜炎

結膜の充血、目やに、涙目、かゆみ、まぶたの腫れなどが起こります。

 

結膜炎から目を守るために

感染する結膜炎を防ぐためには、「手で目をこすらない」「プールでの感染も多いため、プールでは水中眼鏡を着ける」などが大切です。また、家族に感染した方がいる場合は、タオルや洗面器具を別にする(触れた場合は、すぐに洗い流す)、患者が使用したティッシュは密閉して捨てるなどの処置が必要です。また、免疫力が低下すると感染しやすくなるため、生活習慣、食事などにも気をつけましょう。アレルギー性結膜炎の場合は、ご自分のアレルゲンを特定し、それらを極力近づけないようにすることが大切です。