飛騨地方について

岐阜県高山市荘川町「六厩」の読み方について

株式会社日本自然発酵の研究所がある、岐阜県高山市荘川町の「六厩」という地名ですが、よく「何て読むのですか」というお問い合わせがあります。六厩は非常に寒い地域として有名で、岐阜県の気象観測所の1つがあることで知られていますが、実際の読み方は知らない方も多い地域となっています。20210113_2

(写真:岐阜県高山市荘川町六厩にある日本自然発酵荘川研究所)

 

二分されている六厩の読み方

六厩の読み方には2通りがあり、一つは「むまや」、もう一つは「むまい」です。どちらが正解か確認すると、現在では「むまや」に統一されているのですが、地元の方でも「むまい」と呼んでいる人も多く、完全に統一されているとは言えない状況です。

もともと、「厩」は馬屋のことであり、後風土記には「古え国中より美濃国郡上郡、又越前国への路次の駅舎にて、一村僅(わず)かに厩六つのみなりし故、六厩といいしならむ」と書かれており、村に馬屋が6つしかなかったから六厩とされたそうです。ただ、読み方になると、「角川日本地名大辞典21巻 岐阜県」などでは「むまい」と書かれており、その説明の中で「むまやとも読む」と説明がされています。それが、どうしてむまやになったかの経緯は不明で、市役所に問い合わせてもよく分からないそうです。

そのため、現在はどう読むのかと聞かれましたら「むまや」ですが、「むまい」と読まれる方も多くいる、不思議な地名が六厩です。