飛騨地方について

20世紀のピラミッド 御母衣(みぼろ)ダムについて

岐阜県高山市荘川町には、「御母衣(みぼろ)ダム」というダムがあります。岐阜県を流れる「庄川」を堰き止めてつくられていて、日本で初めての「ロックフィルダム(岩石や土砂を積み上げたダム)として有名です。高さは約130m、長さは約400mという巨大なダムは、その風貌から「20世紀のピラミッド」とも呼ばれていました。

 

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御母衣ダムと荘川桜

御母衣ダムは、発電専用のダムとして1957年に着手、1961年に竣工となりました。湖水面積8.8平方キロメートルのダム湖は、秋になれば美しい紅葉が見られる観光スポットになっています。

御母衣ダム建設にあたり、荘川町(旧庄川村)の一部が湖の底に沈みました。その沈んだ地域には、照蓮寺光輪寺というお寺があり、それぞれに樹齢約450年といわれる「エドヒガン(別名アズマヒガン)」の巨木がありました。その桜も湖に沈んでしまうと知った、御母衣ダムの建設会社「電源開発株式会社」の初代総裁・高崎達之助氏が、何とかこの桜を助けたいと願い、桜博士の笹部新太郎氏と協力し、不可能ともいわれた巨桜の大移植を実現しました。

移植された2本の桜は、荘川桜と呼ばれるようになり、樹齢約500年になった今でも毎年4月中旬から5月に綺麗な花を毎年咲かせています。

 

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