酵素について

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発酵と熟成の違いとは?

酵素について 2021年7月6日

酵素の力で化学変化!発酵と熟成の違いを解説

発酵とは?

発酵とは、食材の栄養分が微生物や細菌の働きによって分解され、人にとって有益なものに生まれ変わることです。食材の栄養分が発酵することで、見た目はもちろん、風味や栄養価、保存性などによい変化が現れます。例えば、渋柿の皮を剥いて軒先に吊るしておくと、空気中に漂う微生物によって自然発酵が促され、食べられなかった柿が甘くて美味しい自然発酵食品に変身します。

 

熟成とは?

温度・湿度を一定に保ち長期間寝かせて、食材がもともと持っている酵素の力でゆっくりと化学変化を起こさせることです。淡い色の大豆を原料とする醤油やみそが褐色になるのは、時間をかけて熟成させることで起こる化学反応「メイラード反応」によるものです。また、熟成させると食材の水分量が減るため、味が濃縮されて深くなるとも言われています。

 

発酵と熟成の大きな違い

発酵・熟成ともに一定の時間が必要であり、見極めるのが難しいと思われるかもしれませんが、ポイントは微生物が介在するかどうかです。発酵は食材を変化させるために微生物を必要とするのに対し、熟成の場合は自らの酵素による化学変化です。

食材の中には新鮮さを維持するより、発酵や熟成をすることによって、うま味も風味も増す場合があります。また、日本酒のように発酵と熟成の両方を行うことで生まれる食品もあります。

発酵・熟成期間は長いほどよい?

発酵食品は、適した熟成期間を経たうえで商品化されています。
発酵や熟成のベストな期間というものは、使用する素材の特徴や気温など様々な条件によって異なり、数週間で十分な場合もあれば、半年~数年の発酵期間が必要なものもあります。

そのため、期間が短いから質がよくないということはなく、また長い期間熟成させたからといって質がよいというわけでもありません。逆に、熟成期間が長すぎると酸化が始まってしまい、品質が落ちることもあります。