クワイ(慈姑)は、中国原産のオモダカ科の水生多年草で、別名(田草、燕尾草、クワエ)とも言います。見た目は里芋に似た球形です。中国と日本でしか栽培されていないようで、中国のものが白クワイと呼ばれ、日本のものは青いので青クワイと呼ばれています。中国のものは、しゃきしゃきした独特の歯ざわりがあります。日本では、勢いよく芽が出ることから縁起物として正月料理に用いられます。そのため、市場に出回るのもその時期が中心になります。
日本では、青クワイのほかに、吹田クワイと呼ばれる品種があります。大阪府吹田で古くから栽培された小ぶりの品種でなにわの伝統野菜とされています。その歴史は古く、万葉集にも記されています。吹田クワイは青クワイと比べて小さいので、別名「ヒメクワイ」「マメクワイ」とも呼ばれています。
クワイには、炭水化物、たんぱく質、カリウムが豊富に含まれています。マグネシウム、リン、鉄分なども含んでいます。また、クワイの根本に含まれている苦み成分はプロテアーゼインヒビターといわれる物質で、
様々な健康維持に役立つ成分とされています。