ワカメは北海道から奄美大島にかけて沿岸に分布する海藻で、コンブと共に長寿食のメニューとして日本人の食卓に欠かせません。ワカメの古語である「若布」「若女」は食用部位の「若芽」に由来することが、「延喜式」(932年)などの古書に記載されています。国内で流通するワカメの大部分は養殖物で、韓国や中国からも養殖物が輸入されています。
非常に栄養が豊かで、感染症や生活習慣病の予防、美容、髪の老化防止に効果があります。
ワカメはコンブ科ワカメ属の褐藻類で、冬から初夏にかけて湾口近くの海底で生息し、夏以降に枯死・消失します。本州の中南部産は葉部の幅が広い本ワカメ型で、北陸以北の北方産は葉片の細長い大型のナンブワカメ型です。
三陸産のワカメや鳴門産の灰ワカメは特産品としても有名です。昔は乾燥物が主体でしたが、近年は生ものが出回り、海草サラダなどに利用されています。汁物・和え物、煮物、ワカメご飯、ふりかけなどにも利用されます。
ワカメはビタミンA、K、カロチン、葉酸などのビタミン類、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、ヨウ素などのミネラル類、アルギン酸などの食物繊維が豊富です。