身近な病気

スギ花粉症とは?「くしゃみ」「鼻水・鼻づまり」「目のかゆみ、涙目」

身近な病気 2016年11月30日

スギ花粉症は、日本で一番多い花粉症で、花粉症患者の7割、およそ2500万人が患っているといわれています。これは、スギ林が全国の森林面積の18%、日本の国土の12%を占めており、この大量のスギが生み出す花粉量の多さが直接の原因となっているためです。そのため、スギの木がない沖縄県や花粉の飛散量が少ない北海道では、スギ花粉症患者は大変少なくなっています。
スギ花粉症とは、スギ花粉に対して人間の体が起こすアレルギー反応で、体の免疫反応が過剰に反応することにより発症します。花粉が目や鼻に入ると、体は「くしゃみ」によって花粉を外に排出しようとしたり、「鼻水」や「涙」といったもので洗い流そうとしたりするため、花粉症の症状が発生します。

花粉症は、誰でも発症する可能性はありますが、特に「①花粉症以外のアレルギーを持っている」「②家族に何らかのアレルギーを持っている人がいる」方は発症する可能性が高くなります。また、大量に花粉を摂取すると、体が花粉に対する「抗体」を産生する可能性が高くなり、それがきっかけで花粉症を発症することもあります。

スギ花粉症の症状

スギ花粉症の代表的な症状は、「くしゃみ」「鼻水・鼻づまり」「目のかゆみ、涙目」などです。また、重度の花粉症になると、その他にも「食欲減退」「悪心(吐き気)」「頭重感」「全身の倦怠感」などが表れます。こうした症状が毎年同じ時期に発生する場合は、花粉症の可能性が高いと思われますので、医療機関による検査をお勧めします。早期に治療を開始することにより、粘膜の炎症の進行を止め、症状の重症化を防ぐことができます。

スギ花粉症の予防

花粉症を予防する、または症状を軽減するために、様々な方法が紹介されていますが、中には実際に効果があるかどうか不明なものもあるので注意が必要です。
医師がおすすめしているものには、以下のようなものがあります。

①マスクの使用
②外出後のうがい
③外出後の洗顔
④メガネ
⑤帽子
⑥表面がすべすべした着衣

こうしたものは、花粉の付着を防ぐのに役立ちますが、完璧に防げるということではないので過信は禁物です。また、その他にも体調を整えるという点で

①睡眠をよくとる
②酒・たばこを控える
③生活習慣を整える

などは、一般的な注意事項として大切です。