阜県高山市荘川町では、数多くの脊髄動物の化石が発見されています。2021年7月には、荘川町で見つかっていた「卵殻化石(卵の殻の化石)」が、恐竜類の卵殻化石としては、なんと日本最古となることが分かりました。
化石の宝庫、荘川
高山市荘川町には、手取層群(てとりそうぐん)と呼ばれている約1億6千万年前のジュラ紀から1億2千万年の白亜紀にかけて堆積した、動植物化石が含まれている中生代の地層帯が広く分布しています。2013年10月、高山市が開催した「化石発掘体験教室」で地元小学生が恐竜の化石を発見してニュースになりましたが、それ以外にもジュラ紀や白亜紀に生息した動植物の化石がたくさん見つかっています。
日本最古の恐竜の卵が発見
2021年7月、、1988年以降に高山市荘川町で見つかった複数の卵の殻の化石を調査した結果、その一部がなんと日本最古の恐竜のものとみられることが明らかになり、またしてもニュースとなりました。
参考:岐阜新聞YOUTUBE
今回認定された最古の化石は、北半球に生息していた「トロオドン科」の恐竜の卵の殻とみられ、およそ1億3000万年前の地層から発掘されたということです。
岐阜県はかつて、恐竜にとって繁殖に適した環境だったとみられています。前期白亜紀は世界中でも卵殻化石があまり見つかっていない時代ですので、今回の発見は恐竜の進化や生態を考える上で貴重な資料になると期待されています。
写真:荘川町牛丸にあるジュラ紀の化石展示の東屋(画像引用元 荘川観光協会様より) URL:http://www.shokawa.net/introduction/354