日本自然発酵の本店がある、岐阜県飛騨地方の魅力をご紹介します。
<白川郷>厳しい冬の寒さに育まれた自然と寄り添う生活の知恵
日本有数の豪雪地帯にある白川郷。古いものでは築300年以上という、茅葺き屋根の合掌造り家屋が大小100余り建ち並び、今も人々の生活が営まれる集落は、1995年にユネスコの世界遺産に登録されました。白川郷での暮らしは、自然とともにあります。茅で葺かれた合掌造りの屋根が急勾配なのは、時には 3mを超えるという積雪の重さに耐えるため。漬物などの保存食作りも、長い冬に備える生活の知恵です。 厳しい環境の中で生まれた相互扶助の関係は「結」と呼ばれ、茅葺き屋根の葺き替えは、現在も家々の協力のもとで行われる共同作業。誰もが故郷を思い出すような風景の中で、助け合いの心が受け継がれています。
●写真
長く厳しい冬
白川郷の雪の季節は、例年12月下旬から3月上旬ころ。屋根からおろした雪は春まで溶けることなく、建物の2階から出入りすることもあるとか。
右:合掌造りの屋根裏には2~3層の広い空間があり、かつては蚕の飼育場として使われました。
左:展望台から合掌造り家屋の集まる荻町集落を一望。