体の不調

ロコモティブシンドロームとは?「運動器自体の疾患」と「加齢による運動器機能不全」

体の不調 2017年7月5日

2017_07_01近年、私たちの寿命は伸び続け、日本人は平均83・7歳となりました。しかし、元気に自立して過ごせる「健康寿命」は平均寿命よりも約10年ほど短いとされています。ロコモティブシンドローム(通称ロコモ)とはそんな健康寿命を短くする原因の一つ。骨や関節、筋肉など運動器の衰えが原因で、立つ、歩くなどの機能が低下し、日常生活に支障をきたしている状態のことをいいます。進行すると要介護や寝たきりになるリスクが高くなります。

ロコモティブシンドロームの原因

原因は大きく分けて「運動器自体の疾患」と「加齢による運動器機能不全」があります。
●運動器自体の疾患
加齢に伴うさまざまな疾患。変形性関節症、骨粗しょう症に伴う円背、関節リウマチなど。
●加齢による運動器機能不全
筋力低下、持久力低下、反応時間延長、運動速度の低下など。
つまり、加齢と運動不足による筋力の低下、バランス能力の低下、骨や関節の病気がロコモの原因になっているのです。

ロコモ チェック

次の項目のうち一つでも当てはまるとロコモの心配があります。
・片脚立ちで靴下が履けない
・家の中でつまづいたり滑ったりする
・階段を上がるのに手すりが必要
・掃除機がけや布団の上げ下ろしなどやや重い家事が困難
・2キロ程度の買い物をして持ち帰るのが困難(1リットルの牛乳パック2個ほど)
・15分ぐらい続けて歩くことができない
・横断歩道を青信号で渡りきれない

ロコモティブシンドロームの対策

一般的に骨や筋肉は40歳頃から衰えはじめ、50歳をすぎたら急激に低下します。
そのため40歳頃から対策をはじめるとよいでしょう。しかし、それ以上の年齢でも遅すぎることはありません。骨や筋肉はいくつになっても鍛えることができます。「運動」と「食事」を見直しましょう。

●適度な運動
片脚立ち、スクワット、関節を伸ばすストレッチなど、体の状態にあった簡単なものから行いましょう。痛みがある場合は無理せず、毎日少しずつ続けることが大切です。
●十分な栄養
硬いものが食べられないなどの理由で高齢になると低栄養になる場合があります。
骨粗しょう症などが起こりやすくなるので、主食に加えて、主菜、副菜、それに加えて牛乳などの乳製品や果物をしっかり摂りましょう。一日でバランスを取るのが難しい場合、一週間の中で整えても大丈夫です。