9月病とは、もともとはヨーロッパなどのように夏休みが長期にわたる場合に、いわゆる「休みボケ」のような状態になることを指していました。日本の場合は特に夏休みが長い訳ではありませんが、仕事などの慢性的なストレスに加えて、夏の暑さによる体力低下などよって心身に不調を訴えることが多く、これを9月病と呼んでいます。
9月病の症状
9月病の症状として、次の様なものが挙げられます。
無気力・集中力の低下・疲労感・頭痛・頭重・食欲不振・消化不良・筋肉痛・不眠・過眠・不安感・焦燥感・イライラ・肩こり・めまい・腹痛・過食症・動悸・耳鳴りなど
これらの特徴としては、「うつ症状と重なるものが非常に多い」「不眠・過眠の症状が表れやすい」という点です。秋の初めに寝つきが悪くなったり、朝早くから目覚めてしまったりするのは、9月病の前触れの
可能性があります。早めに対処して、うつ病や適応障害といった本当の病気にならないようご注意ください。
9月病の原因
9月病の主な原因は「ストレス」です。人間関係・仕事などの精神的なストレスの他に、暑さ・騒音といった外部的なストレスも9月病の大きな原因となります。
ストレス以外では、生活習慣、特に「睡眠」が9月病の大きな原因となります。規則正しく十分な睡眠をとることが理想ですが、この時期は暑くて眠れない、クーラーをつけて寝ると朝体が冷えてだるく感じる、でもクーラーを付けないと寝つけない、といったことが起こりやすくなります。
不眠は9月病を引き起こし9月病は不眠を助長する、というように悪循環となります。
9月病の予防
9月病にならないためには、まずストレスを溜めない、または発散することが大切です。そのため、リラックスできる趣味を持つ、完璧主義にならない、適度な運動をする、など各自にあった方法でストレスと上手く付き合ってください。
また、質の良い睡眠をとることも大切ですので、「ぬるめのお風呂につかる」「寝る前はテレビや携帯電話などを見ない」など気を付けてください。また、脳内物質「セロトニン」は睡眠にとって重要ですが、これは乳製品、豆製品、バナナなどに含まれる「トリプトファン」という栄養がないと分泌されません。食事にも気を付けましょう。