動悸とは、心臓の脈拍が自分で感じられる状態のことです。恐怖を感じたり感動したり運動したりすると動悸が発生しますが、何もしていないときにも発生することがあります。時には大きな病気によって動悸が引き起こされていることもあるので注意が必要です。動悸というと心拍数が上昇していると思われる方もみえますが、実際は必ずしも上昇してる訳ではなく、徐脈(じょみゃく 脈拍が遅くなる不整脈)の時に発生することもあります。
動悸の原因
動悸の原因には様々なものが考えられています。
①興奮・ストレス
緊張、不安、羞恥などにより交感神経の働きが高まり心拍数が上昇し動悸が発生します。
②カフェイン、アルコール、ニコチンなどこれらのものは自律神経を刺激して動悸を引き起こす場合があります。過剰摂取にはご注意ください。
③医薬品の副作用
低血圧や血管を拡張する薬、腸の働きを抑えるために交感神経を強く刺激する薬を服用していると、動悸の症状を引き起こします。そのほかには、糖尿病の治療のためにインスリンを過剰に投与すると低血糖になり動悸を引き起こすことがあります。
④疾病
病気の中には、動悸を伴う疾病も数多くあります。
不整脈・狭心症・心筋梗塞・低血糖症・バセドウ病・貧血・甲状腺機能亢進症・白血病・更年期障害・パニック症候群・COPD・心臓神経症・うつ病・適応障害・心気症など。
動悸の予防・対処法
特に病気ではないが(病院の検査で異常がない場合)動悸が起こる場合はストレスなどによる自律神経の緊張が原因と思われます。その場合はバランスのとれた食事をとる、お風呂で緊張をほぐす、しっかりと睡眠をとる、適度の運動をする、といったように心がけ、ストレスを溜めないようにしましょう。また動悸が起こったら、まずは安静にして様子をみてください。深呼吸をしたり、首の動脈や両目を静かに押すことで、おさまる場合もあります。
また、安静にしていても動悸が起こる場合は、心臓か内分泌ホルモンが原因である可能性があります。医師の診断のもと適切な検査を受けてください。動悸が発生した場合は、出来るだけ脈拍数・脈拍の強さを確認し、医師に伝えられるようにしてください。