ドライマウスは、何らかの原因により唾液が減少することにより、口内が乾燥する症状です。発症者は年々増加傾向で、推定で800万人、予備軍は3000万人といわれています。発症するのは中高年が中心で、全体の80~90%は女性が占めています。ドライマウスになると、様々な口腔内の病気にかかりやすくなるため、歯科医も注意するように呼びかけています。
ドライマウスの症状
ドライマウスの場合、水を飲んでも症状が改善されることはありません。ドライマウス自体は病気ではないのですが、ドライマウスになると、「口やのどの渇き」を自覚するようになります。その他にも、「のどなどの痛み」「口の中がネバネバする」「味覚異常」「クッキーなどの渇いた食品が食べにくい」「口臭が気になる」「口の中のただれ・出血」などが発生する場合もあります。
また唾液には口の中の細菌の繁殖を防ぐ働きもあるので、唾液が少なくなるとカビの一種である「カンジダ」が増加して口の中の粘膜が炎症を起こしたり(口腔カンジダ症)、口臭がさらに強くなったり、歯周病(虫歯や歯肉炎など)になりやすくなったりします。
ドライマウスの原因
ドライマウスが発生する原因としては、次のようなものが考えられます。
1・加齢による唾液分泌量の減少
2・ストレス
3・病気(糖尿病・腎臓病など)
4・薬の副作用(風邪薬・抗ヒスタミン剤
血圧降下剤・抗鬱剤など)
5・生活習慣(固いものを食べない・口呼
吸をするなど)
6・飲酒・喫煙
ドライマウスの予防・対処法
ドライマウスになる前、または自覚症状が出た際に自分で対応できる方法としては、次のようなものがあります。
①アルコールなどを適量に
アルコールを過剰に摂取すると、利尿作用で体内の水分が減少します。
②ストレスの解消
強いストレスは唾液を減少させる原 因となります。
③よく噛んで食事をとる
あごを使うことによって唾液が分泌されます。
④マッサージ
手の平で耳たぶの下からあごのラインにかけてマサージすることで唾液腺が刺激されます。
⑤市販のドライマウス用ケア用品の活用
マスクやジェルなどが販売されていますので、使用上の注意を守ってご使用ください。
⑥病院での受診
ドライマウスは、糖尿病などによって引き起こされる場合があります。症状が長引く場合は病院にご相談ください。