原産地は熱帯アフリカで、4000年以上昔から栽培されていたことが、古代エジプトの壁画に描かれています。中国へは西域から11世紀頃に渡来したので、西の瓜(西瓜)と呼ばれるようになりました。日本には16世紀前後に中国から渡来し、江戸時代に庶民の果物として盛んに栽培されるようになりました。
明治後期にアメリカから導入された品種との間で交雑試験が行なわれ、日本の風土に適したヤマト西瓜が開発されました。昔は農家の貴重な収入源で、シーズンにはスイカ泥棒を見張る番小屋が畑に設けられていました。果実は全体の9割近くが水分で、カリウムや窒素代謝物「シトルリン」を含み、利尿作用があります。腎臓・膀胱・心臓などによいと言われています。汁を煮つめた「スイカ糖」は、古来より腎機能・疲れ・夏バテによいとされ活用されています。また、スイカのビタミン群は夏風邪、シミ、ソバカスの予防に役立ち、夏の健康・美容に力を発揮します。