ナシはバラ科ナシ属の植物です。主なものとして、和ナシ、中国ナシ、洋ナシの3種類に分けられますが、日本で単にナシというときは和ナシのことを指します。
和ナシは中国原産の野生種「ヤマナシ」を基本種とする栽培種です。ナシは日本で栽培される果実の中でも歴史が古く、弥生時代にはすでに食されていました。日本書記もナシの栽培について書かれており、江戸時代には品種も増加しています。現在のような、柔らかく甘みが強いナシが栽培されるようになったのは、明治以降といわれています。
ナシは形がよく果皮に張りがあり、重量があるものがおいしいといわれています。果皮のザラザラ感(茶色い斑点)は熟すにつれて減り、食べごろになるとツルツルになります。二十世紀などの緑色のナシは、少し黄色くなれば、幸水などの茶色いナシは適度な赤みがあれば熟した証拠です。
ナシに含まれているビタミン・ミネラルは少量ですが、アスパラギン酸や消化酵素を含んでおり、身体にも良い果実です。