体の不調

狭心症とは?症状の見落としにご注意を 予防には適度な運動と和食中心の食事

体の不調 2018年4月13日

1804_2心臓は、毎日休むことなく働き続けます。1日に約10万回もの収縮・拡張を繰り返して全身に血液を送っているので心臓の筋肉(心筋)には大量の酸素や栄養が必要です。そのため、心筋には冠動脈(かんどうみゃく)といわれる血管が張り巡らされ、心筋の隅々まで血液が届けられます。この冠動脈で血流が悪くなると現れるのが「狭心症」です。狭心症は、大きく分けて2つに分類されます。

①労作時狭心症(ろうさじきょうしんしょう)
運動などで体を動かした際に起こる狭心症です。体を動かすと心臓の鼓動も早くなり心筋にも大量の酸素が必要になります。しかし、その際にうまく冠動脈に血液が流れないと酸素不足となり狭心症の発作がおこります。

②安静時狭心症
体を動かしていないときに、冠動脈の一部が激しくけいれんして起きる狭心症です。睡眠中、体が冷えた際、飲酒時などに起こりやすくなります。

 

狭心症の症状

狭心症の症状としては、胸の痛み、しめつけ、圧迫感などがあります。ほとんどの場合、胸部の症状として現れますが、中には胃のあたりや背中の痛み、のどの痛み、腕のしびれや痛みとして感じる方もいます。また、痛みの度合いはひどい方もいれば軽く感じる方もいます。特に糖尿病をお持ちの方は、痛みを軽く感じてしまい治療が遅れる方もいますので注意が必要です。症状の持続時間は、数十秒から数分程度です。これ以上の場合は、心筋梗塞の疑いもあるのでご注意ください。

狭心症を放置することによって心筋梗塞に発展する方も多いので、異常を感じたらすぐに専門医に相談することをお勧めします。

予防のために

狭心症の原因として考えられるのは、「高脂血症」「高血圧」「糖尿病」「動脈硬化」「喫煙」「運動不足」「食生活の乱れ」などです。

そのため、狭心症を予防するためには、「生活習慣病の予防」「禁煙」「適度な運動」「和食中心の食事」などが有効です。特に、昔の日本は欧米に比べて心臓病の割合が少なかったのですが、その大きな要因が「和食」といわれています。その他、ストレスや過労も動脈硬化を促進させたり血圧上昇の原因となるのでご注意ください。