花梨は中国原産、バラ科の落葉高木。芳香を放つ黄色い果実をつけることで知られています。名前の「かりん」が「借りぬ」に通じ、借金をしないで済むという縁起担ぎの意味から、昔から庭木として人気がありました。庭の表には花梨を、裏には樫の木(かしのき)を植え、商売繁盛を願ったともされています。
香しい果実は、実は固くて渋みがあるため、生食には向いていません。ジャムや、はちみつ漬け、花梨酒などにして有用成分を引き出して食べる他、観賞用にして置き、香りを楽しむ場合もあります。
のど飴に使われるように、のどに良い物として知れていますが、これは花梨に含まれるアミグダリンという成分によるもの。主に梅や杏や花梨など、バラ科植物の未成熟な果実や種子に含まれています。