マタタビはほぼ全国に分布するマタタビ科のつる性植物です。夏には芳香を放つ純白の花を咲かせますが、それが梅に似ていることから、夏梅とも呼ばれています。その実は2種類の形に育ちます。一方はどんぐり型の正常な果実。同じマタタビ科のキウイフルーツと似たような構造を持ち、青い実は辛味がありますが、熟して黄色くなるとそのまま食べられます。もう一方は虫が寄生したかぼちゃ型の実。開花時期に卵を産みつけられるため正常に発育できず、虫こぶができたぼこぼことした塊になります。しかし、こちらの方が有用成分が豊富なため加工され、昔から健康維持に重宝されてきました。冷えなどから体を守り、体調を整える手助けをしてくれます。
その他、若葉は緑茶の10倍のビタミンCを持つためお茶などに、茎は入浴剤として使われ、マタタビは全草が利用可能。猫を虜にするだけでなく、私たち人間の体にもよい植物なのです。