身近な病気

手指のしびれは肘が原因?肘部管症候群とは

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日常生活の妨げになる、手指のしびれ。その原因は肘にあるかもしれません。知っておきたい、身近な肘の病気について聞きました。

 

肘の病気で手がしびれる?

手指のしびれは様々な理由で起こりますが、その原因の一つに肘の疾患があります。肘の内側を走行している尺骨神経が圧迫され、薬指と小指がしびれる「肘部管症候群」という病気です。症状が進行すると常に指がしびれるだけでなく、指に力が入りにくくなったり、手の筋肉が痩せたりすることがあります。
尺骨神経は、靭帯などで構成されたいくつかのトンネルの中を走行しています。靭帯が厚く腫れたり、小児期の肘の怪我や加齢による骨の変形で神経が圧迫されると、薬指と小指のしびれが出現します。

 

肘を曲げる·つく動作に注意

肘を深く曲げたり肘をつく動作は、神経の圧迫が強くなるため避けましょう。症状が心配であれば整形外科の受診をお勧めします。診察のほか、X線撮影、神経伝導速度検査などを行い、ビタミン剤などの薬物療法や、症状がひどい場合は手術治療を選択します。症状が進行してからでは手術の効果も低下しますので、早めの診断が重要となります。