体の不調

ポリファーマシーとは その症状や原因、対策について 飲み合わせによる副作用のリスク

体の不調 2019年1月9日

薬ポリ=多くファーマシー=調剤という意味で、一般的にポリファーマシーとは「多くの薬を服用することにより、※有害事象が起こっている状態」を指します。
(※薬物との因果関係がはっきりしないものを含め、薬物を投与された患者に生じたあらゆる好ましくない、あるいは意図しない微候、症状、または病気のこと。公益社団法人日本薬学会「薬学用語解説」より)
高齢化が加速する日本において大きな問題となっている出来事です。
厚生労働省の調査によると、2つ以上の慢性疾患を持つ高齢者の約3割、そして認知症に慢性疾患を合併する患者では約半数が6剤以上の薬の処方を受けているといいます。そして、6種類以上の薬を服用する場合、ポリファーマシーのリスクが増加すると指摘されています

ポリファーマシーの症状

おじさん薬は病気を治療する一方で副作用というリスクを併せ持ちます。そして、多くの薬を服用するようになると、飲み合わせによる副作用のリスクが高まります。

食欲低下、意識障害、認知機能障害、睡眠障害、抑うつ、せん妄、めまい、ふらつき、転倒、尿失禁、嚥下障害など、その症状は実に様々。
体調不良の原因は病気ではなく、実は薬の飲み合わせの悪さだった、という場合があるのです。

ポリファーマシーの原因と対策

ポリファーマシーの原因は医師と患者、それぞれにあるとされています。

  • 医師側

医師は症状に対して薬を処方します。また、患者が他で処方されている薬について知らなければ、薬の副作用であることも疑いません。そして、それぞれに専門分野があるため、他院の処方については踏み込みづらい部分もあります。

  • 患者側

多くの医療機関を受診し、その度に薬をもらうこと、また、薬をもらうことや服用することで安心を得る人が多くいます。
手帳ポリファーマシーを防ぐためには、処方された薬を管理・整理することが大切です。そのために「お薬手帳」を使いましょう。手帳には過去の病歴や薬に関する情報だけでなく、アレルギーや副作用歴の有無などを記載します。そして、薬をもらう場合は、複数の薬局を利用せず、自身の薬の管理を全て任せるかかりつけの薬局を決めましょう。薬のことは自分で判断せず、専門家に任
せることが大切です。