体の不調

皮膚糸状菌症とは?人にも動物にもうつる感染病について 水虫、しらくも(頭部白癬)

体の不調 2017年11月24日

2017_11_04子育てが終わった中高年世代は、ペットと暮らす人も多いでしょう。ペットとの生活の中で気をつけたいのが人獣共通の病気です。今回は、その病気の中から、皮膚糸状菌症(ひふしじょうきんしょう)のお話をします。これは皮膚にカビが生えてしまう感染病です。水虫、しらくも(頭部白癬)などといった病気を起こす真菌(カビ)は動物も感染します。犬や猫、うさぎなど動物同士でうつりやすく、ペットなどから人にも感染する可能性があります。通常は菌に接触してもすぐに感染・発症するわけではなく、免疫バリアによって守られていますが、菌との接触が頻繁で、洗い流されることなく皮膚に留まると内部に侵入して炎症を起こします。

皮膚糸状菌症の症状

●動物(ペット)の場合
動物の場合は感染部分の毛が円形に抜けてしまいます。そしてその範囲が徐々に広がっていきます。耳や顔、四肢の一部に広がることが多くあります。

●人の場合
かゆみを伴った1 センチぐらいの円形の発疹、または貨幣くらいの発疹ができ、場合によっては水ぶくれができます。ペットから感染した場合、人の方が強い症状になりやすいといわれています。そして特筆すべきところは人に感染した場合、感染した部位によって呼び名が変わるところです。文頭で書いた通り、真菌は水虫、しらくもなどの原因。
体のあらゆる場所に感染する厄介な菌の1つで、家族や友人などにも感染が拡大する恐れがあります。

皮膚糸状菌症の原因と対策

ペットに円形の脱毛がないか、よく観察しましょう。
もしも、ペットに症状が見られ、感染が疑われる場合は、共に病院での治療が必要です。長期治療となる場合も少なくありませんが、感染を拡大しないために、しっかり治すことが大切です。日常の注意としては、不潔な動物に触れない、ペットと過度なふれあいをしない、ペットと触れ合ったあとは手を洗うなど皮膚を清潔に保つことが大切です。もしペットが犬ならば、散歩で他の犬との接触をできるだけ避ける、猫ならばあまり外には出さない方が良いでしょう。