体の不調

ヒートショックとは?浴室の寒暖差にご注意を 失神や心筋梗塞、脳梗塞の原因にも

体の不調 2017年10月11日

2017_10_2ヒートショックとは、温度の急激な変化で起こる健康被害のこと。失神や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こす場合があります。実は年間1万人以上が亡くなる原因であり、この数字は交通事故の2倍以上。特に高齢者の入浴中の事故が多く報告されています。

ヒートショックの症状

ヒートショックの症状は主に寒暖差により血圧が大きく変動することで現れます。暖かい場所から寒い場所へ移動すると、私たちの血管は熱が逃げないように収縮します。血管が縮むと、その細い道に今までと同じ量の血液を流すために圧力が高まり、血圧が上がるのです。もしも入浴時なら、寒い脱衣場で血圧が上がった後、温かい浴槽に浸かることで、今度は血圧が一気に下がります。そして、風呂上りに脱衣場に出ることでまた上昇。この血圧の大きな変動により前述した失神、脳梗塞などが引き起こされます。

入浴中のヒートショック

冬、暖房がきいた部屋と脱衣場や浴室の温度差は10度以上になることもめずらしくありません。この大きな温度差が体に負担をかけます。その差が大きな12月・1月は入浴中の突然死が最も増える時です。

ヒートショックの対策

やはり、家の中の寒暖差を減らすことが大切です。寒い脱衣所やトイレに暖房を置いて暖めると効果的。
また、次の人はヒートショックの影響を受けやすいので特に注意が必要です。

・65歳以上である
・高血圧、糖尿病、動脈硬化の持病がある
・肥満気味である
・不整脈がある
・脱衣所やトイレに暖房がない
・築年数が経過した家に住んでいる
・一番風呂に入ることが多い
・熱い風呂が好き
・飲酒後に入浴する

入浴時のヒートショックを防ぐためには、脱衣場だけでなく、浴槽のフタを開けたり、温かいシャワーをまいておくなどして、洗い場も温めることが大切です。
また、湯船に入る前には、いきなり浸からず、手や足といった末端を掛け湯して徐々に体を温めましょう。