果物のチカラ

カキのチカラ!甘柿と渋柿の違いについて。健康によくビタミンA、Cが豊富

カキノキ(柿の木)は、カキノキ科の1種の落葉樹です。東アジアの固有種で、特に長江流域に自生しています。熟した実は食用に、幹は家具材として用いられ、葉はお茶として飲まれています。中国が原産で日本の果実の中でも最も古い部類に入ります。カキという名前の由来は「赤木」からきたという説があり、果実や紅葉したときの葉が鮮やかな赤色をしているところから付けられたといわれています。

柿には甘柿と渋柿があり、熟すと自然に渋みがとれるものを甘柿、熟しても渋みがとれないものを渋柿といいます。柿の渋みは「シブオール」というタンニンです。このシブオールは水溶性なので、唾液に触れると溶けて渋みを感じます。甘柿は、熟すと不溶性になるので渋みを感じなくなります。柿の果実にゴマのような黒点が見えますが、これが不溶性タンニンです。渋柿の場合は、渋みを消す方法として、干し柿にする、アルコールに漬ける、お湯に漬ける、などがあります。

柿は昔から「柿が赤くなると医者が青くなる」といわれるほど、健康によいと言われています。ビタミンA、Cが豊富で、これからの季節の風邪の予防にもおすすめです。ただし、タンニンが多いため、貧血症の方は食べ過ぎには注意が必要です。